彼のまわりはいつも女子の熱気でいっぱいになった。
彼は女子をいつも数名従えて教室から教室まで移動する毎日が続いた。彼はもはやカンフーをしなくなりカンフーシューズは主人を失った。
数日後に事態は変化をみせてきた。彼のまわりの女子たちは少しずつ減っていった。
そして、ある日彼はある一人の女子を連れて歩いていた。
どうも彼女が決まったようだった。
真実はこうだ。
連れている彼女はとても美人とは言えなかった。ニキビでいっぱいで髪は短かった。足も長くはなく、スタイルも誉めたものではなかった。
彼女は俺たちの1つ上の学年でスケ番のようだ。
眉は剃られていて女なのに短く刈られた髪にはソリコミが入っていた。迫力のある目つきは印象が悪くとても評判の悪い女だった。
一番強い女が友達の彼女に決まったようなのだ。
俺は恐怖をおぼえた。俺のカンフーは強力だしジャンプ力のあるしなやかなバネのようなボヂィーは最強だ。
しかし、漢たるもの女にカンフーを使うわけにはいかないのだ。下から見上げるような目つきには俺は全身が凍った。
次回へと続く
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